天達共和ニュースレター(No. 10)2022

来源:天达共和法律观察

文章摘要
目次 最新知財動向 一、知識産権保護司の指導の下でコロナワクチン国際特許訴訟に関する非公開会議を開催 二、国家市場監督管理総局「特許権質権登録弁法」等一部の部門規程の廃止を決定 代表事例速報 一、北京
目次
最新知財動向
一、知識産権保護司の指導の下でコロナワクチン国際特許訴訟に関する非公開会議を開催
二、国家市場監督管理総局「特許権質権登録弁法」等一部の部門規程の廃止を決定
代表事例速報
一、北京知識産権法院が「古北水鎮」商標紛争事件を結審
二、荔枝APPによる「三体」オーディオコンテンツ権利侵害について、テンセントが勝訴
三、北京知識産権法院による「赤底靴」事件一審で500万元の賠償判決
TOPICS
一、UGC、オンラインゲームと著作権
最新知財動向
一、知識産権保護司の指導の下でコロナワクチン国際特許訴訟に関する非公開会議を開催
9月23日、この頃米国モデルナ社(Moderna)によりコロナワクチンmRNA特許技術に関して引き起こされた数多くの特許侵害訴訟というホットな問題について、国家知識産権局知識産権保護司による指導の下で、バイオ医薬産業海外知財紛争対応指導試行部門である江蘇省知識産権保護センターのアレンジで非公開会議が開催され、バイオ医薬産業が如何にして海外知財リスク防止を強化すべきかについて討論を行った。海外知財紛争対応指導センター及び関連地方サブセンター、海外知財紛争対応に関する指導専門家及び50余りのバイオ医薬企業の代表はオンラインの形で会議に参加した。
会議では関連バックグランド状況について説明され、国家知識産権局専利局専利審査協力江蘇センター、中国貿易促進会専利商標事務所等の関連組織から6人の専門家がmRNA特許技術とそのポートフォリオ、特許訴訟関連法律問題、薬物研究開発フルライフサイクルにおける知財リスク管理等の観点から個別テーマの内容を共有した。知識産権保護司より、引き続きバイオ医薬産業海外知財紛争対応指導に関する試行部門の推進を指導し、海外知財紛争対応指導センター等を手配し、引き続きバイオ医薬産業の重大難問に注目し、グローバルにホットな問題点とその中国の産業への影響について深掘りして研究分析を行い、企業ニーズに焦点を当て、必要なサポートを提供し、中国のバイオ医薬産業の健全かつ安定した発展に力を添えられるようにするとの意向が示された。
二、国家市場監督管理総局「専利権質権登記弁法」等一部の部門規程の廃止を決定
2022年9月29日、市場監督管理総局は「国家市場監督管理総局の一部部門規程の改正と廃止に関する決定」(第61号令)を配布し、6項の部門規程を廃止し、13項の部門規程について改正を行った。
廃止された部門規程のうち、知的財産権にかかわるものは次の通りである。
1.「専利権質権登記弁法」(2010年8月26日公布の国家知識産権局令第56号)
2.「専利出願人及び専利権者(業者)コード基準」(2001年11月1日公布の国家知識産権局令第13号)
3.「専利データ要素基準第1部:XMLを使って再審請求審査決定、無効請求審査決定及び司法判決文書を処理することに関する暫定弁法」(2006年12月7日公布の国家知識産権局令第43号)
4.「専利データ要素基準第2部:XMLを使って中国の発明·実用新案専利文献データを処理することに関する暫定弁法」(2006年12月7日公布の国家知識産権局令第44号)
このうち、「専利権質権登記弁法」の廃止理由は、国家知識産権局は規範文書の形で新たに「専利権質権登記弁法」(2021年11月15日公布の国家知識産権局第461号)を公布したためであり、規程が廃止された後、規範文書に定めている関連要件に基づき執り行われることになる。また、その他の3件の専利に関わる規程は今の業務ニーズにそぐわないため、直接廃止することになった。
代表事例速報
一、北京知識産権法院が「古北水鎮」商標紛争事件を結審
北京古北水鎮旅游有限公司(以下、「古北水鎮公司」という)は2010年7月16日、北京市密雲区で登録された、古北水鎮の観光地の運営だけのために設立された会社であり、当該観光地では2014年から2016年までの間に、毎年百万人次の観光客を迎え、億単位の売上を上げてきた。一方、北京小壕科技有限公司(以下、「小壕公司」という)は2014年2月12日、北京市密雲区で登録手続きを行い設立された会社で、設立当時の業務範囲には商標譲渡と代理サービス等も含まれていたが、その後登録内容を変更し当該サービスを除外した。
古北水鎮公司の主張として、小壕公司が古北水鎮公司の「古北水鎮」という社名及び未登録商標の知名度を知りながら、第33類の酒類商品、第25類のアパレル等の商品において第14073131号、第14073132号「古北水鎮」商標(以下、「本件にかかわる商標」という)に関する登録出願を行い、そして相次いで古北水鎮公司宛に権利侵害警告状を送り付け、商標権侵害に関する工商クレームを提起し、古北水鎮公司に対して酒類商品のパッケージ上で「古北水鎮」商標の使用停止を求めた。小壕公司の本件にかかわる行為は、古北水鎮公司の合法的権益を侵害し、古北水鎮公司による正当な「古北水鎮」商標登録出願が阻害され、商標登録の秩序を乱し、信義誠実の原則にも違反し、不正競争に該当するため、裁判所に訴訟を提起し、自ら被った経済損失と合理的な支出、計50万元の賠償金の支払い、並びに声明文を掲載し自らに及ぼした影響を除去するよう小壕公司に命ずるよう裁判所に申し立てた。
北京知識産権法院は審理を経て次ように認定を下した。本件において小壕公司は本件にかかわる「古北水鎮」の商標登録出願行為に不当性があることを知りながら本件にかかわる商標登録を取得し、小壕公司より権利侵害警告状を送り付け、工商クレームを提起した際も承認された本件にかかわる登録商標の権利基盤に重大な瑕疵があることを知りながらも尚不当な商業利益を得ようとし、他人の合法的権益に損害を与えることを主な目的として本件にかかわる商標専用権を行使しようとした。小壕公司の本件にかかわる行為は信義誠実の原則に著しく違反し、商標権の濫用という不正競争行為に該当するものである。古北水鎮公司は自らの正当な権益を守るために、小壕公司の商標権濫用行為に対応するために支出した必要な費用は、前記不正競争行為によって齎された直接的な経済損失であり、これらについて小壕公司は法に基づき賠償責任を負わなければならない。
二、荔枝APPによる「三体」オーディオコンテンツ権利侵害について、テンセントが勝訴
人々の注目を集めている荔枝プラットフォームが訴えられた、有名小説「三体」オーディオコンテンツ著作権侵害紛争事件について、結論が下された。8月31日、上海知識産権法院は、深セン市騰訊(テンセント)コンピュータシステム有限公司(以下、「テンセント社」という)より荔枝プラットフォーム運営者である広州荔支ネットワーク技術有限公司(以下、「荔支社」という)を相手に訴訟を起こした著作権侵害紛争事件に関する二審判決を下し、荔支社は当該プラットフォームキャスターによる権利侵害のオーディオコンテンツの配信を明らかに知っているかまたは知るべきであるにもかかわらず、権利侵害を制止するための必要な措置を講じなかったことは、権利侵害の幇助に該当し、その影響を除去するようにし、さらにテンセント社が被った経済損失として500万人民元を賠償しなければならないと認定した。
上海知識産権法院は審理を経て次のような判断を示した。先ず、「三体」は中国で最も知名度の高いSF小説であり、荔支社はその著作権に極めて高い商業価値があること、権利者から無償で他人に当該作品の使用を承認するはずがないことを知っているべきである。次に、荔枝プラットフォームが訴えられているオーディオコンテンツのタイトルに「三体」「劉慈欣」等の文字が含まれており、荔支社はこの類のオーディオコンテンツが権利侵害に該当することを識別できるはずである。さらに、訴えられている多くの作品は荔枝プラットフォームの独占コンテンツキャスター、優秀キャスターによりアップロードされ、プラットフォームで上位にランクインされている。バケーションキャスター等の影響力のあるキャスターに対し、荔支社はそれらより配信されるコンテンツ容についてより高い注意義務を負うべきである。最後に、テンセント社より提示された荔支社宛の権利侵害通知及び劉慈欣氏より送られた授権書と権利侵害にかかわるオーディオコンテンツリストは、有効な通知に該当するものである。その後、テンセント社は荔支社に対し幾度も権利侵害通知を送付したにもかかわらず、荔枝プラットフォームは尚も大量の権利侵害オーディオコンテンツを保有し、また一部の影響力のあるキャスターを含め、引き続き荔枝プラットフォームで「三体」オーディオコンテンツを提供し続けた。上記のことに鑑み、荔支社は自らのプラットフォームキャスターより権利侵害にかかわるオーディオコンテンツを配信していることを明らかに知っているか、または知るべきであるにもかかわらず、侵害を制止するための必要な措置を講じなかったことは、権利侵害の幇助に該当するもので、それ相応の民事責任を負わなければならない。
賠償金額の問題について、上海知識産権法院は、「三体」の知名度、荔支社の主観的過失の度合い及び侵害経過期間等の要素を合わせて考慮し、一審法院で確定した500万人民元の賠償額は妥当ではないとは考えられず、これによって荔支社のすべての上告請求を棄却した。
三、北京知識産権法院による「赤底靴」事件一審で500万元の賠償判決

クリスチャンルブタン社より提示した


被告側の権利侵害商品


北京知識産権法院は、「赤底靴」に関する不正競争紛争事件について一審判決を下し、クリスチャンルブタン簡易股份有限公司の「赤底靴」の商品名と女性ハイヒールの外側靴底に使われている赤い装飾デザインは「一定の影響力を有する商品名」と「一定の影響力を有するパッケージ装飾」に該当し、権利侵害側が権利侵害行為を停止し、経済損失として500万人民元と合理的な支出として44.5万人民元をそれぞれ賠償しなければならず、また、販売業者は権利侵害に関する損害賠償を負わないものの、合理的な支出として5000人民元を負担しなければならないという判決を下した。
本件の原告側であるクリスチャンルブタン簡易股份有限公司(以下、「クリスチャンルブタン社」という)の主な事業内容には、靴類製品、モロッコ皮製品、手袋、旅行製品、ギフト等が含まれている。1992年から、クリスチャンルブタン社は赤い靴底の装飾を施した女性のハイヒール商品の設計、生産、販売を手掛けていた。
一方、被告側である広東万里馬実業股份有限公司(以下、「万里馬社」という)は、クリスチャンルブタン社製の赤い靴底装飾と同様なデザインの女性シューズ製品を多く製造・販売し、その商品名として「赤底靴」を使用していた。
原告側は被告側の行為が「不正競争法」に違反したと主張し、北京知識産権法院に対し訴訟を提起していた。
TOPICS
一、UGC、オンラインゲームと著作権
UGC(User Generated Content)、即ち「ユーザー生成コンテンツ」とは、一般的に、Webサイトやその他のオープンな性質を持つ媒体上で、ユーザーによって創作・貢献・生成され公開された「ノンプロフェッショナル」コンテンツと解釈され、社会レベルでUGCがますます注目されるようになり、それと著作権との関連について世間の熱い論争を巻き起こしている。
オンラインゲームにおけるUGCについては、大まかに次の幾つかの種類に分かれている。(1)映像:ゲームの動画、それにはライブ映像と予めに録画した映像が含まれている(2)スクリーンショットやゲーム撮影:ゲームの1フレーム静止画像またはスクリーンショット(3)同人作品:ゲームを基に派生したあらゆるコンテンツまたはゲームコンテンツ(例えば、キャラクター)、それには、同人小説、同人芸術、同人サイト及び同人ゲームが含まれている(4)周辺商品:ゲームを基とする製品販売、例えばブランドウェア(5)Mods:ゲームコードを修正し、ゲームコンテンツやキャラクターの外観またはアクションパターンを変更する。
しかしながら、各司法管轄区域の現行法律体系では、いずれもUGCを法学的な意味で一つの理論カテゴリーとして見做していない。そのため、現行の著作権法体系という観点から見た場合、UGCは元の作品権利者の著作権を侵害している可能性があり、同時に、現行の法体系では、既存の作品をベースに再創作するユーザーの意欲に影響を与える可能性がある。
現在、各国の著作権法律体系において、まだUGCを独立した法律定義として規範となる制約を行う能力がないが、ユーザー、プラットフォームと権利者はそれぞれEULA、業界慣例、文化伝統と定着したコミュニティUGCルールを通じて比較的良い形でUGCの発展形態を維持し、また、UGC分野における監督管理の穴を埋めるために、法律規範とユーザーの自律によって新たな監督管理形態が生まれるかもしれない。
技术驱动法律,专业成就未来